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家事調停:離婚300日以内誕生の子 前夫も困惑

毎日新聞
2007年1月18日
Source: http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20070118k0000m040154000c.html


 「身に覚えのない子供の父親になるなんて」。離婚した女性の子供の申し立てによって家庭裁判所から届いた調停への呼び出し状を手に、男性はぼうぜんとした。「離婚から300日以内に誕生した子は前夫の子」との民法772条の規定を覆して戸籍に登録するには、前夫が裁判所で証言する必要がある。規定の存在は、真実の登録を望む女性だけでなく、前夫にも負担を強いている。【工藤哲】

 江戸川区の調理師の男性(40)は昨年3月27日、妻(37)と離婚した。97年2月に結婚した2人だが、ここ数年はすれ違いが目立ち、昨年1月から別居状態。妻は翌月に「海外旅行に行く」と言って出かけた後、連絡がなくなった。帰国後妻は「家には戻りたくない。これ以上は無理」と離婚を申し出た。
 離婚して8カ月が過ぎた昨年12月上旬、男性の元に、東京家庭裁判所から封筒が届く。「申立人からあなたに対して家事調停の申し立てがあり、同封の『調停期日のお知らせ』のとおり、調停の日を決めました」との記述で始まる呼び出し状が入っていた。そこには見知らぬ名前の申立人と自分の名前の記載があり、「親子関係不存在確認」と判で押されていた。

 知り合いの弁護士に尋ねたところ、離婚した妻が子供を産んだために、子供側が申し立てたものではと言われた。指定されたのは、昨年12月22日。午後から仕事を休み、家裁に出掛けた。調停では約2時間半にわたり別れ話や別居の時期を尋ねられ、寝室を共にした日も聞かれた。「まるで犯罪者にされたような気分だった」という。

 この日、離婚後231日目の昨年11月13日に元妻が子供を産んでいたことを聞かされた。元妻からは事前に何の連絡もなく、調停にだけ突然呼び出され、「ばかにされた」と思った。顔を合わせれば「冗談じゃない」と詰め寄ってしまうことは目に見えていたので、裁判所には部屋で別々に証言できるよう頼んだ。

 離婚後、元妻とはいまだに会っていない。次回の調停の3月までには自分と子供に親子関係がないことを示すDNA鑑定のために医療機関に行く。男性は「調停の都合で何度も仕事を休まなければならない。子が真実の戸籍を取れることは願っているが、そのための手続きを簡単にしてほしい」とため息をつく。

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