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栃木・鹿沼の中3自殺「学校の責任認めず」両親が上告
朝日新聞 栃木県鹿沼市で1999年、同市立北犬飼中3年の臼井丈人(たけひと)君(当時15歳)が自殺したことを巡り、両親が学校でのいじめが原因として、県や市に計約1億1000万円の賠償を求めた訴訟で、臼井君の両親は3日、県などに計860万円の賠償を命じた東京高裁判決を不服として、最高裁に上告した。 原告代理人の弁護士は、上告理由について、「高裁判決では、自殺についての学校側の責任が認められなかったため」と説明している。 (2007年4月3日21時16分 読売新聞) 「いじめが自殺の一因」と慰謝料などを増額 東京高裁
朝日新聞 栃木県鹿沼市で99年11月、市立北犬飼中学校3年生の臼井丈人(たけひと)さん(当時15)が自殺したのはいじめが原因だとして、両親が市や県などを相手に総額約1億1千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が28日、東京高裁であった。江見弘武裁判長は「丈人さんがいじめで孤立感を深めたことが自殺の一因となった」と認め、丈人さんが受けた苦痛に対する慰謝料など総額1100万円の賠償を被告側に命じた。240万円の支払い命令にとどまった一審・宇都宮地裁判決を変更した。両親側は上告する方針。 一審判決は学校側がいじめ防止措置を取らなかったとして安全配慮義務に違反していると認めたが、「いじめが自殺の主たる原因とは認められない」と判断した。 これに対し高裁は、丈人さんが長期にわたるいじめを誘因として遅くとも99年11月ごろまでにはうつ病にかかり、それにより自殺した、と認定した。また、激しいいじめがあった1学期については学校側に安全配慮義務違反があるとした。ただ、「いじめでうつ病にかかり、自殺するのは通常起こることとは言いがたく、うつ病にかかると教員らが予見できたとは言えない」と述べ、教員らの安全配慮義務違反と、うつ病や自殺との間に法的な因果関係は認められないとした。 丈人さんは3年生の1学期からパンツを脱がされたり、サインペンで顔に色を塗られたりするいじめを受けた。2学期から机の上にうつぶせになることが増え、10月の遠足でからかわれてから登校しなくなった。11月に自宅で首つり自殺した。 判決後、記者会見する臼井丈人さんの母・治代さん(左)と父・克治さん=28日午前、東京・霞が関の司法記者クラブで 臼井丈人さんの遺影を持って東京高裁に入る父・克治さん(右)と母・治代さん=28日午前、東京・霞が関で いじめ自殺認めた高裁判決、父「まだ納得できない」
読売新聞 「いじめ自殺」を認めなかった1審判決から1年半。栃木県鹿沼市で1999年11月に起きた市立北犬飼中3年の臼井丈人(たけひと)君(当時15歳)の自殺を巡る訴訟で、東京高裁は28日、いじめが原因でうつ病にかかり、自殺したと認めた。 「息子の無念を晴らしたい」。その一心で、死の直前の様子を自ら検証し、いじめがうつ病を引き起こしたことの立証に努めた父親の思いはひとまず実った。しかし、学校の責任を認めなかった判決に、父は「納得できない」と上告する意向を示した。 判決後、遺影を胸に抱いて臨んだ記者会見で、臼井君の父、克治さん(55)は、判決がいじめと自殺の因果関係を認めたことについて、「少しは前進した」と語り、弁護側も「いじめを受けた子供の精神がどう追い込まれてゆくかについて、一歩踏み込んだ判断をしてくれた」と評価した。しかし、克治さんは「自殺について学校の責任を認めなかったことは納得できない」と唇をかんだ。 2005年9月、いじめから自殺まで5か月以上経過していることなどを理由に、いじめと自殺の因果関係を認めなかった1審・宇都宮地裁の判決に、克治さんは納得ができなかった。いじめから自殺までの時の経過は、むしろ息子の苦悩を深めたと思った。 「女子生徒の前で性器を露出させられたことを親や周囲に相談できないのは当たり前。5か月の間ずっと悩んでいたはず。それを逆手に取られて因果関係を否定されたのは悔しかった」 1審判決後、丈人君の遺品を見直し、いじめ後に書道の文字が投げやりな感じになっているのに気付いた。「遺品が息子の無念を語る」と確信。息子の書いた文書を集め、独自に行っていた同級生からの聞き取り調査の結果と合わせて、医師に鑑定を依頼した。 「自殺時はうつ病だった」という鑑定結果が、いじめから自殺まで5か月の“溝”を埋める決め手になった。克治さんは「いじめ裁判では遺書に『いじめが原因』と書いてなければ因果関係は認められず、多くの遺族が悔しい思いをしている」と言う。 この日の判決は、いじめを傍観した同級生について、「級友すべてが加害者と言ってもいい」と指摘した。克治さんは「こうなる前に周囲には止めて欲しかった」と語った。 (2007年3月28日13時36分 読売新聞) いじめで中3自殺認定、学校側の責任認めず…東京高裁
読売新聞 栃木県鹿沼市で1999年11月、同市立北犬飼中3年の臼井丈人君(当時15歳)が自殺したのは学校でのいじめが原因だったとして、両親が県や市を相手取り、計約1億1000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が28日、東京高裁であった。 江見弘武裁判長は「長期にわたるいじめを誘因としてうつ病にかかり、自殺に至った」と、いじめと自殺の因果関係を認めた。その上で、いじめと自殺の因果関係を否定した1審・宇都宮地裁判決を変更、慰謝料など計1100万円を認め、既に和解した同級生らの支払金を除く860万円の賠償を命じた。 原告代理人によると、いじめでうつ病にかかった結果、自殺したと認めた司法判断は初めて。 240万円の賠償を命じた1審判決は、いじめから自殺まで約5か月以上経過していたことを理由に因果関係を否定したが、この日の判決はうつ病への罹患(りかん)を認めることで、この期間の“溝”を埋める形となった。ただ、自殺に対する学校の賠償責任は認められず、原告側は上告する方針。 判決によると、臼井君は99年4月以降、同級生の男子2人から「プロレスごっこ」と称して暴行を受けたり、教室でズボンや下着を脱がされたりするなどのいじめを受けた。11月には不登校となり、同月26日、自宅で首つり自殺しているのが見つかった。 判決はまず、「3年に進級後、継続的な暴行によるいじめを受け、級友の助力もないまま孤立感を深め、生きること自体にも執着しなくなって登校することを止めて、自殺するに至った」と指摘。「不登校になった99年11月までに、長期にわたるいじめを誘因としてうつ病にかかって、自殺した」とし、いじめがうつ病を引き起こして自殺に至った因果関係を認定した。 さらに、同級生の暴行だけでなく、暴行を阻止せず放置した級友の態度についても、「それ自体がいじめとして自殺の一つの原因となった」と指摘した。 一方、学校側の責任について、判決は「教員らは加害生徒をいさめ、傍観した生徒も含めいじめを解消する行動を促すなどの注意義務を負う」とした上で、臼井君がほぼ毎日のようにいじめを受けていた3年の1学期中については、「教員らは加害生徒に対する指導もしっ責もせず、いじめ阻止の措置を講じなかった安全配慮義務違反があった」と判断。しかし、その後の自殺に対する責任については、「いじめが原因でうつ病にかかり自殺に至るのが通常起こることとは言い難く、教員らはうつ病までは予測できなかった」と、学校側の安全配慮義務違反を認めなかった。 両親は、県と市のほか、いじめをした同級生2人とその両親を相手に提訴。同級生と親は控訴審中に和解し、既に計240万円を支払っている。 (2007年3月28日13時9分 読売新聞) いじめ自殺:両親の願いかなわず…学校側怠慢を否定
毎日新聞 判決を受けて会見し、丈人君の遺影を胸に抱き涙をぬぐう原告の臼井治代さん(左)、克治さん夫妻=東京・霞ヶ関の司法記者クラブで28日午前11時52分、野田武撮影 「これではいじめはなくならない」。栃木県鹿沼市の臼井丈人君(当時15歳)の自殺を巡る28日の東京高裁の控訴審判決に、両親は怒りをあらわにした。判決はいじめを自殺の要因の一つと認めながらも、学校側の怠慢が自殺に直接つながったとの遺族側主張を否定した。各地で相次ぐいじめ自殺。「1審よりは前進したが、なぜ学校の責任が認められないのか。子供が自ら死なねばならない世の中をどう変えていくか。みな真剣に考えてほしい」。一人息子を失った両親は、遺影とともに臨んだ会見で上告の決意を明らかにした。 判決後、父克治さん(55)は「もともと学校で起きたことなのに、責任を認めないのは納得できない」と厳しい表情。弁護士が「いじめが原因でうつ病になったと認定したのは従来の判例から比べても踏み込んだ内容」と話しても、母治代さん(59)とともに視線を落としたままだった。 判決前日の27日夜。同市郊外の臼井さん宅の夕食には卵入りスープ、漬物、豆腐とともに、勝訴を願う治代さんが買い求めたトンカツが並んだ。亡き丈人君の分も。99年11月25日、丈人君の最後の夕食はロールキャベツが主菜。「普段よりも多く食べ、元気そうだった」。翌朝、治代さんが1階自室で変わり果てた息子を見つけた。 両親は同級生らに話を聞いた。いじめを確信した後も、市教委幹部は「我々は臼井さんを被害者と考えていない。自殺ではなくあれは事故だ」と言い放った。誰が、何を隠しているのか。第2、第3の丈人を作らないためにはどうすれば良いか。明らかにするには裁判しかなかった。 しかし、2審でも願いは届かず、提訴から5年8カ月後の今も、加害側の元同級生2人から直接の謝罪はない。当時の学校関係者も教壇に立ち、市教委幹部を務める。 いじめは解決できるのか。「教師や学校がもっと子供の目線で物を見て、気配りをするしかないのではないか」。長考の末、克治さんは言葉を区切りながら話した。【吉井理記】 毎日新聞 2007年3月28日 11時40分 (最終更新時間 3月28日 12時55分) いじめ自殺:一因認め賠償増額 東京高裁
毎日新聞 栃木県鹿沼市のいじめ自殺損害賠償訴訟判決を前に、臼井丈人君の遺影を胸に入廷する原告の父克治さん(中央右)と母治代さん(同左)=東京高裁前で28日午前9時47分、野田武撮影 99年に自殺した栃木県鹿沼市立北犬飼中3年の臼井丈人(たけひと)君(当時15歳)の両親が「いじめが自殺の原因」として、市と県に約1億1000万円の賠償を求めた訴訟の控訴審の判決が28日、東京高裁であった。江見弘武裁判長は、240万円の賠償を命じた1審・宇都宮地裁判決(05年9月)を変更し、いじめを自殺の一因と認めるとともに、1100万円まで賠償が認められるとして、和解分を除く860万円の賠償を命じた。 学校側の安全配慮義務違反については、1審同様いじめを阻止できなかった責任はあるとしつつ、そのことが自殺に直接つながったとする遺族側主張は「自殺を予見できなかった」として1審同様に認めなかった。 また判決は、直接暴行を加えた元同級生2人以外の同級生について「暴行を阻止せず、放置した級友のひきょうな態度も、それ自体がいじめ。丈人君の孤立感を深めた」と言及した。 1審は、元同級生による継続的で陰湿ないじめを認定し「学級担任らが安全配慮義務を怠った」として元同級生と市、県などに計240万円の賠償を命じる一方、「進学の悩みなどで不登校を続けるうちに生きる意欲も失い自殺した」と、いじめと自殺の因果関係は否定していた。 両親側は2審で、自殺直前まで丈人君と接していた友人らの証言を基に「いじめでうつ病を発症し自殺した」との精神科医の鑑定書を提出。判決はこれを認めた。市と県側は「いじめが激しかったのは自殺の約半年前で因果関係はなく、予想もできなかった」と反論していた。元同級生2人とその両親は昨年7月、いじめを認めて謝罪し和解金240万円を支払う内容で和解している。 判決によると、丈人君は99年4月に3年に進級後、1学期を中心に元同級生2人から、プロレスごっこと称して一方的にたたかれたりけられたり、女子生徒もいる教室でパンツを脱がされるなどのいじめを受けた。11月に入って不登校となり、同26日に自宅で首つり自殺した。【高倉友彰】 毎日新聞 2007年3月28日 11時37分 (最終更新時間 3月28日 13時37分) |
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