「拉致連れ去り天国ニッポン」
~ 北朝鮮だけではない 日本で親族間拉致が頻発する実態とは ~
スピーチ:田中秀明(ファーザーズ・ウェブサイト主宰)..(その他,CRC Japanのスピーチもあります。)
●●● 日時:3月11日(木)15:00~/場所:日本外国特派員協会(有楽町)●●●
厚生労働省によると、日本では、人口千人あたり2.3件の離婚が発生(2002年)、他の先進国と同レベルに増えており、2002年だけで、約30万人の子どもが新たに両親の離婚に巻き込まれました。しかし、日本では共同親権がなく、単独親権しか認められていません。面接交渉権も強制ではないため、離婚後に実の親が子どもと会えなくなるケースが後を絶ちません。日本は、共同親権も面接交渉権も明文化されておらず、G8をはじめ先進国の中では例外的な国です。
こうした不備がもたらした最も悲惨なケースに、1月に発覚した大阪岸和田の虐待事件が挙げられます。もし、実母が子どもと会うことができ、子の養育にも関与できたならば、このような悲劇は防げたはずです。
また、日本では、裁判手続をしなくても、夫と妻が離婚届に署名するだけで協議離婚が認められるため、離婚後の子どもの養育についてきちんと決めずに離婚し、離婚後に片方の親が子どもと会えなくなるケースが多数あります。調停や裁判で離婚する場合も、公的なマリッジカウンセリング機関は全くなく、子どもの福祉は重視されず、親権と金銭条件を事務的に取り決めするだけというケースが殆どです。法務省によると、調停離婚をした場合、80%の割合で妻が親権を獲得、約半数の父親が離婚後に子どもと会えなくなると言われています。
調停や裁判でも、監護の現状維持が最も尊重されるため、「子どもを奪った方が勝つ」結果となります。そのため、日本人夫婦が実の子どもの拉致を繰り返すという痛ましい現実があります。ファーザーズにも、最近、「夫が仕事中に、妻が子どもと実家に帰ってしまい、妻が夫を偽DVで訴えたため、夫は全く子どもに会えなくなった」という相談が急増しています。
1994年、日本は、国際法「子どもの権利条約」に批准しています。しかし、このような現状において、「子どもの権利条約」が日本で必ずしも遵守されていないのは明らかです。また、「親からの分離禁止」を明記した「子どもの権利条約」に批准しながら、現行の日本の親子法がそれに対応していない、といった矛盾もあります。
ケーススタディ1 (男性)
ある日突然、妻が、私の出社中に幼い息子を連れて身を隠しました。DV被害をでっち上げ、DVシェルターを悪用したのです。その直後に、弁護士から離婚調停の手紙が来ました。驚いて妻の実家に行くと、妻の母親に「ざまあみろ」と罵声を浴びせられました。以前から妻達は、子どもが父親になつくのが気に入らない様子でした。調停が始まると、妻とその弁護士は、「子どもと会いたかったら、親権を諦め離婚を認めろ」と要求してきました。裁判所は、父と子を面接させるよう妻側を説得しましたが、1年も拒否され続けています。裁判所も「奥さんが面接を嫌がる以上、法律もないのでどうしようもない」とお手上げ状態です。
子どもを誘拐同然に連れ去っても罪にならず、子どもを離婚の取引材料に使う非人道的な弁護士の行為が、平然とまかり通ることが信じられません。このままでは息子は父親を認識できないまま日々成長してしまいます。片親の愛情を剥奪された子どもは、後に人格障害を起こす危険性があるとも聞きます。息子が心配でたまりません。一刻も早く、愛情ある親子の交流が保護されるような仕組みが必要です。
ケーススタディ2 (女性)
私は平成11年10月に協議離婚し、当時1歳の息子の親権を得たものの、元夫にすぐ子どもを奪われました。「子の引き渡し調停」から始め、高裁、最高裁でも、親権は母親である私に子どもを引き渡すようにという判決を得ました。しかし、相手がだめといえばそれまでなのが現行法です。実の母親なのに、親権も持っているのに、一緒に暮らすどころか会うことさえもできないのです。もちろん、奪いに行くことも、物理的にできなくはありませんでした。しかし、奪えば奪い返され・・・の繰り返しになることは、子どもを不安にするだけです。とにかく会って愛情を伝えたい一心で、親権を渡し、面接をきちんと行えるよう取り決めることにしました。しかし、現在、面接交渉の調停を申し立てましたが、相手は一度も裁判所に来ません。家裁は呼び出しに無視しても罰則もありません。話し合うことさえできないのです。どの子どもも、両親の愛情を感じながら育っていけるような世の中になることを、強く望みます。
ケーススタディ3 (男性)
私は、息子と離れて暮らす父親です。離婚の際に家庭裁判所で作成された調停調書には,私が支払う養育費や月1回の面接交渉の実施について明記されています。離婚後、6回の面接交渉が実施されました。しかし2001年2月を最後に現在まで,私は息子に会うことが出来ません。私は元妻が調停条項を守るよう,家庭裁判所に再度調停を申し立て,さらに2度の履行勧告も行いました。しかし、元妻は面接交渉を拒否しました。もちろん親子の交流を拒否するだけの合理的な理由はありませんでした。そこで私は、現在、元妻に対して損害賠償請求の訴訟を起こしています。1年以上経った今でも、判決は出ていません。現在の日本では、法の整備、スタッフ及び施設等の遅れがあり、親権者が頑なな態度をとった場合、裁判所は親権者に対して、何も出来なくなってしまうのが現状です。1日も早く,親と子どもが自然に交流できる社会を望みます。
「ファーザーズ・ウェブサイト」とは
私たち「ファーザーズ・ウェブサイト」は、「子どもの権利条約」を遵守するための現行民法の改正(日本での共同親権と面接交渉権の法制化)を目指し、マスコミ・国会・官公庁等への働きかけや署名活動等を行っております。また、インターネットや会員との交流を通じて、子供と会えなくなったお父さん・お母さんへのサポート活動(情報提供、係争支援、心理的援助)も行っております。我々の活動に賛同される方は、どなたでも会員になることができます。(随時会員募集中です。)
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